【2017年参加】 香川大学 工学部 A.Nさん

(建設系インターンシップ)

私は、四国旅客鉄道株式会社の工事課建築および高松機械建築区に2週間お世話になり、計画・設計業務や工事監理業務、建物検査業務など、建築に関する幅広い仕事について見学や体験をさせていただきました。
計画・設計業務では、老朽化した駅舎の改築案の作成を行いました。実際に駅に行って周辺の様子を観察したり測量を行ったりした後に、平面図や立面図を作成し、最終日に案を発表しました。案の作成では、CADの使用に苦戦しましたが、担当の方々にたくさんのご指導やアドバイスを頂き、無事に完成させることができました。面白味のあるアイデアだけでなく構造や建設材料など、学校の設計の授業よりも考えなければならないところが多く、また、授業では「なんとなく」でも通っていた部分にもなぜそのような設計にしたのか、人に納得してもらう理由が必要で、実際に建つ建物を設計することの難しさを体験できました。
工事監理業務では、実際の工事現場に赴き、様々な工事の様子を見学させていただいたり、実際の業務を体験させていただいたりしました。工事が設計書通りに行われているかの確認作業では、自分たちが体験した一部の範囲や項目でさえ確認しなければならない部分が多く、大変だと感じました。実際は建物のすべての範囲でもっと多くの項目を確認しなければならず、骨が折れる業務だが、この部分を細かく手を抜かずに行っているからこそ安全に使用できる建物を建てられるのだと分かりました。また、琴平駅の見学では、計画・設計でこだわった部分や、どのように工事を行ったかなどたくさんの話を聞かせていただき、また、駅員室など普段であれば入ることのできない部分まで見せていただきました。駅名標の縁やごみ箱、ロッカーなど駅にある物はすべて茶色で統一していたり、見える部分の雨どいは素材を銅にしていたりなど、細部までこだわられていることが良くわかり、実際に建物を計画・設計する際にはすべての部分に理由やこだわりが求められ、こだわられた建物ほどいいものが出来上がるのだと感じました。
建物検査業務では、こちらも確認しなければならない項目がたくさんあり、建物の安全には多くの人の手と時間がかかっていることが改めて分かりました。
今回のインターンシップで建築は自分が思っていたよりもたくさんの人の努力により成り立っている仕事だと分かりました。これらの仕事はとても大変そうに感じますが、同時にすごくやりがいのある仕事だとも感じました。特に改築案の設計では、なかなかよいアイデアが浮かばず苦労しましたが、完成させたときは達成感がありました。自分の設計した建物が実際に建った時、この感覚はどれほどすごいものになるのだろうと思い、建築関係の仕事への関心が高まりました。
最後に、ご多忙の中指導のために時間をとってくださった担当の方々に心から感謝しております。本当にありがとうございました。