【2014年参加】 香川大学 法学部 O.Iさん

私は今回、香川県信用農業協同組合連合会様(以下、香川信連様)において5日間のインターンシップを受けた。かねてより金融業界に興味があり、金融機関のインターンシップに参加したいと考えていたところ、香川信連様がインターンシップにおいて目指す能力として掲げる「コミュニケーション能力」と「ビジネスマナーの習得」が、自身が身に付けたいと考える能力と一致していた。これらの能力を高めつつ、通常のインターンシップよりも密度が濃い「鍛えあげインターンシップ」によって、自身が志望する金融業界についても深く知ることができると考え、香川信連様のインターンシップを希望した。

インターンシップでは、はじめに香川信連の組織機構や各部署での実習内容の説明を受けた後、実際に各部署において実習を受けた。5日間を通し、企画課、事務公務課、資金証券課、融資課、指導課での実習を受けた。

企画課では年金受給ライブ、絵画コンクール等のJA事業推進支援活動、個人貯金残高推移の入力等の信用事業システム関係業務、CS(顧客満足)改善活動とその背景について教えていただいた。事務公務課では国債や手形の概要について教えていただき、端末機操作による貯金業務、現金出納関連の入力作業、窓口での応対体験をさせていただいた。資金証券課ではフロントとバックの役割配分や証券関連用語、株価変動の予想や証券売買の方法について教えていただいた。

融資課では受託業務とプロパー業務の違いについて教えていただき、日計表の変動に関する伝票記入、団体信用生命保険の特約料振替不能者・未納者リストの支店宛送付準備、住宅ローン完済による抵当権解除に関する書類の支店・司法書士宛送付準備の作業について教えていただいた。教育ローン貸し出しの際に申請者が反社会的勢力ではないか確認していることについても教えていただいた。指導課では、支店での指導と社内での事務作業の違いや、社内における指導後のまとめ作業、国庫金振込事務手続きの確認、オンサイトモニタリング、登録金融機関業務等の作業について教えていただいた。

その他、朝会、部課長会、JA香川県全支店CSリーダー会議、内部監査といった会議や、JA香川県本店を見学させていただいたり、若手職員の方との意見交換で就活体験について教えていただいた。名刺交換等、ビジネスマナーについても教えていただいた。
今回のインターンシップを受け、組織で働くということは、職員一人ひとりの業務への対応がその組織の対応だと社会から見られるということであり、それだけ社会人は礼儀や挨拶、心配りを重んじる必要性があるため、ビジネスマナーやコミュニケーション能力を身に付けることが重要であると理解することができた。更に業務にあたっては、ミスを招くことのないよう、慎重に作業をすることと、迅速に作業をすることの双方が要求されていることについても理解することができた。

また、なかでも金融機関は社会的責任が重く、作業での些細なミスが、顧客への損害、金融機関としての信用の低下による株の下落、株主や債権者への損害、ひいては経済へ影響を及ぼす恐れがあるということについて知った。そのようなリスクを回避するために、金融機関においては慎重な証跡作業が日々行われており、定期的に社内で研究会が行われていることについても理解した。また社会的責任を果たすために、反社会勢力には融資することがないよう慎重にチェックが行われていることについても知ることができた。このように、金融機関の対応が社会に影響することがわかり、金融機関と経済とが密接に関わっていることについて理解することができた。また、日々の取引や事務作業が、民法、手形法、金融商品取引法、保険法等に深く関連しており、金融機関が法律とも密接に関わっていることについても知ることができ、自分が今まで法学部生として学んできたことが実務においても重要であることについて理解することができた。

今回インターンシップを経験して、金融機関の業務内容や、広く社会人について知ることができ、今後就職活動をする上で非常に参考になった。以前は金融機関の業務と言えば窓口業務のイメージしかできなかったのが、今回の経験により、金融業界のイメージを具体化することができ、就職後の自分について想像することができるようになった。このように、自身がインターンシップによって高めようと考えていた、コミュニケーション能力とビジネスマナーの習得以上の多くのものを、今回の経験から得ることができたと考える。今回の経験を生かし、社会人になって恥をかかない様にビジネスマナーを身に付けつつも、今後の就職活動に備えたい。