【2015年参加】 香川大学 農学部 Y.Sさん
私は五日間、広野牧場でのインターンシップに参加させていただきました。
五日間で行ったのは主にせりの見学、搾乳、子牛の世話、水飲み場の掃除、水飲み場周りの堆肥を取り除くといった作業です。せりの市場には子牛から親牛までたくさんいました。なぜ子牛がいるのだろうと思っていましたが、酪農と肥育は別で、子牛は肥育農家に買いとられてそこで大きくなって出荷されるのだそうです。
搾乳は朝と夜の二回で、私は夜搾乳を行いました。初日は初めての作業でわからないことだらけでしたが、従業員の皆さんが丁寧に教えてくださったおかげで作業内容もあっという間に覚えることができました。搾乳は基本的に機械が行ってくれるのですが、その前に行う前搾りは自分たちの手で行います。その時に、従業員さんは初心者の私のために乳搾りのしやすい牛を選んでくれたのでとても作業がしやすかったです。
子牛の世話は思った以上に大変でした。うまくミルクを飲んでくれなかったりした時はどうやったら飲んでもらえるか試行錯誤しました。また病気への対策も徹底していて、ここまでの頭数を維持していくには欠かせないことなのだと感じました。
今回のインターンシップでは水飲み場周りの堆肥を取り除く作業が一番大変だったように思います。水飲み場は毎日多くの牛が利用するのでその度に牛が堆肥を蹴って水飲み場周辺に溜まります。それが水飲み場に入って水飲み場を汚さないように、毎日取り除かなければなりません。堆肥は牛の糞尿といった水気を含んでいてとても重く、しかも牛が毎日のように踏みつけているので堅いです。それをスコップで取り除くのですが慣れないうちは腕や腰が痛くなったりしていました。ですが三日目ぐらいになるとコツがつかめてきたのか筋力がついたのか、苦になることはほとんどなくなりました。作業中は牛がたくさん寄ってきて、舐められたりぶつかられて転んだりと始終笑顔が絶えませんでした。
私がこのインターンシップ参加しようと思った理由は、将来の職について真剣に考えなければと思ったからです。私は将来一次産業またはそれらに関わる職業に就きたいと考えています。将来の職を考えるにあたってその職業がどのようなものか知っておく必要があります。インターンシップに参加するまでは農業に関して漠然としたイメージしか持っていませんでしたが、今回のインターンシップを通して、牛に合わせて生活をする大変さや、言葉の通じない動物を相手にするのがどれだけ大変かということを学び、農業は厳しく大変なもので、しかしやりがいのある仕事であるとわかりました。