【2024年参加】 香川大学 法学部 F.Hさん

(市民やすらぎ課)

今回私は、高松市役所市民やすらぎ課で8月7日から14日までの5日間にわたり、インターンシップに参加させていただきました。私は生まれも育ちも高松市で、大学生として生活している中で地元高松の市役所としての仕事に興味をもち、実際に体験してみたいと思い応募しました。
高松で生まれ育ったこともあり、市民の方の生活に係る事柄に関心があり、インターンシップでは市民やすらぎ課を志望しました。また今回のインターンシップを通して、市役所職員の業務内容を実際に体験し、知見を深めるということだけでなく、自己の今後の行動の指標になればよいと考えました。

研修では主に、市民やすらぎ課で行っている高松市が所有している墓園や墓地の管理業務の内容に関する説明、書庫整理、事務作業の補助、窓口業務の見学を行いました。
市民やすらぎ課では高松市が所有している墓地・墓園の管理をしている墓園係と斎場公園にて火葬場の管理をしている斎場係に分かれており、前半の三日間は墓園係で、残り二日間は斎場係での研修を行いました。
墓園係では高松市にある28個の墓地と2個の墓地公園の合計30か所が高松市の所有です。その維持管理だけでなく、空き墓所の増加や墓地の維持管理費増加、無縁墓地の増加、新たな形態への墓地への対応が課題として挙げられており、墓地の維持管理と並行して対策が行われています。
墓地の維持管理では、日々電話で寄せられる意見や要望などを処理しています。インターシップ中には、牟礼町にある松井谷墓地にて側溝が土で詰まっており、水を流せるようにしてほしいとの要望がありました。その要望に対して監督にあたってくださった職員さんと他のインターンシップ生と共に清掃にあたりました。要望を寄せられた方と直接会って話すことはありませんでしたが、市役所の職員として市民の要望に対して業務にあたる実感を得ることができました。
平和公園では、区画ごとに整備された従来の墓地以外に合葬式の墓地が整備されており、平和公園で実際に管理されている方にお話を聞くことができました。市民意識調査結果においても、先祖から受け継がれてきた従来のお墓以外に、管理や後継者を必要としない、散骨や樹木葬、合祀墓等の墓地整備についての検討が必要であると方針で示されていた通り、最近では従来型のお墓よりも管理や後継者を必要としない後者が多くなっているというお話を聞かせていただきました。市民の要望に応えるだけではなく、日々変わっていく市民意識や世論にあった墓地の管理も必要であると感じました。斎場公園では、亡くなられた方の火葬・納骨を行っており、普段は見ることができないような火葬炉の仕組みや納骨の様子を見学させていただきました。私自身、五年ほど前の高校生の時に祖父の火葬で斎場公園を利用したことから、この斎場公園でインターンシップをさせていただけると聞いたときはうれしい気持ちでした。実際に火葬・納骨し終わった後の火葬炉台の掃除や遺族の誘導をさせて頂き、斎場公園での業務の一部を体験させていただきました。その中で、火葬に向かわれる遺族と収骨に向かわれる遺族が対面しないようにし、遺族の方への配慮が見えました。

インターンシップに参加する以前は、市民やすらぎ課という課の存在自体を知る機会がなく、これからもお墓や火葬に関連したことがなければ関わる機会も少ないと思います。しかし、日本にお墓参りやお盆といった風潮が残り続ける限り必要な業務であるとも感じました。そして、書庫整理や決裁業務の補助から設備の修繕、必要物品の購入にいたるまで、書類を作り承認を得なければならないこと、職員で出来ることは業者に頼まないで自分たちでやっているという言葉から改めて市民の税金を使って活動しているということの重みを感じることができました。また職員の方の入庁されてからのお話や、ジョブローテーションに関する詳しいお話を伺うことができ、自身の将来に非常に役立つ貴重な機会となりました。
最後になりますが、今回がインターンシップ生を受け入れるのが初めてであったのにも関わらず手厚く迎えてくださり、貴重なお時間を頂いた高松市役所・市民やすらぎ課の職員の皆様に心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。