【2021年参加】 香川大学 法学部 K.Mさん
私は9月6日から5日間、香川県警察の鍛え上げインターンシップに参加した。私が今回参加したのは、将来警察官を志望しており、特殊でありながらも多岐にわたる警察業務への理解を深めるとともに、職場の雰囲気を感じたいと考えたためである。
今回のインターンシップは、全てオンラインでの開催となったが、通信指令室や自動車警ら隊、移動交番などの見学、サイバー犯罪捜査体験や鑑識体験、高校生向け非行防止教室の授業用資料作成とそのプレゼンなどが行われた。そのなかでも、特に「サイバー犯罪捜査体験」と「高校生向け非行防止教室のプレゼン」が強く印象に残っている。
まず「サイバー犯罪捜査体験」では、予め提示された画像をもとに被写体や撮影地を特定したり、MACアドレスから機器のメーカーを特定したりした。この体験を通し、自分が向き合うパソコンそのものが、まさにサイバー犯罪の現場であり、捜査の対象であると感じられ、警察署内にいながらも捜査の第一線に立てるというサイバー犯罪捜査の魅力に気づくことができた。また、最新のサイバー犯罪の手口やその対策についても学び、まずは自分自身が犯罪に巻き込まれないよう、日頃から気を付けたいと考えた。さらに、サイバー犯罪を捜査し、犯人を逮捕することも重要であるが、それと同時に、被害者を生まないためには、広報活動や防犯講和を通して最新の手口や対策について注意を促すとともに、違法有害情報を削除することでサイバー空間を浄化することも重要であると学んだ。
「高校生向け非行防止教室のプレゼン」では「SNSに起因する犯罪被害防止」というテーマのもと、班ごとに資料を作成し、実際に高校生へ講義するかたちでプレゼンを行った。資料を作成するにあたり、少年課の方から、少年犯罪に関する最近の動向や被害児童数の推移に関するお話を伺ったり、実際に行われている小学6年生向けの非行防止教室を受講させていただいたりした。その中で、今日では小学4年生から6年生の9割以上がスマートフォンを使用しており、それに伴いSNSに起因する被害児童数も増加傾向にあることを伺った。資料を作成するなかで、当たり前の内容こそ本当の意味で理解してもらうことは難しく、相手に自分事として捉えてもらうことはさらに難しいと感じた。そのため、繰り返しの広報活動や防犯講和は意義があるものの、被害児童を生み出さないためには、サイバー空間での取り締まりや啓発活動を同時に行うことが必要であると感じた。
今回のインターンシップを通し、多岐にわたる警察業務についてより深く学ぶことができたとともに、新たにサイバー犯罪や少年犯罪捜査の魅力発見に繋がり、非常に有意義な5日間であったと感じている。また、香川県警察の方々からは、正義感だけでなく、県民の方々への愛情や業務に対する熱意が感じられ、中学生の頃から目指してきた警察官への志がさらに高まった。最後に、お忙しい中、多くの貴重な経験をさせていただいた香川県警察の方々や、インターンシップ関係者の方々には、心より御礼申し上げたい。