【2019年参加】 香川大学 経済学部 H.Mさん
9月2日から6日まで香川県警察本部での「鍛えあげインターンシップ」に参加させていただいた。私は小学生の頃に参加した交通安全教室で女性警察官に強いあこがれを抱いたことで漠然と警察組織について興味を持つようになった。公務員志望の私は、警察組織全体としての社会に対する役割や取組について学ぶことはもちろん、警察官・警察行政事務の業務について理解を深めようと、この5日間に臨んだ。
私が全体の体験を通して感じたことは言葉の言い回しの難しさである。被害者支援では、事情聴取する際に淡々と状況を聞くのではなく、怖い思いをされた被害者の方に寄り添って聞くことで警察官として被害者の方に安心感を与えることができるのだと実感した。しかし自分では言葉を慎重に選び、寄り添う想いがあったとしても、不快な思いをさせてしまうことがあるという点で被害者の方に寄り添う難しさを感じられた。人身安全対策では、通報を受け児童虐待が疑われる家庭へ臨場する模擬対応を体験した。子どもはいないと嘘をつく住人に対して、子どもの存在を認めさせ且つ児童虐待の有無を確認するために聞かなければならないことをどう聞き出すのかがとても難しく感じた。さらには児童虐待だけでなく夫から妻へのDVの可能性についても考えを巡らせ聴取しなければいけないということを学び、あらゆる可能性を見過ごすことなく捜査する必要があるのだと分かった。その際にも子ども・妻に対して寄り添う姿勢を忘れないことなど、そういった言葉の面での対応で警察官としての在り方を考えるきっかけとなった。
また丸亀市綾歌町の栗熊コミュニティの防犯パトロール隊クリックマン見守り隊による児童下校時の見守りキャンペーンに参加したことが印象に残っている。地元小学生数人と会話をしながら下校し、一緒に交通安全・防犯について学ぶことができた。人と関わることが好きな私は、将来警察組織で働くことができるなら地域警察あるいは生活安全警察で地域に密着し、地域住民の方々とも交流しながら治安維持に貢献していきたいという具体的な目標もできた。
実習以外でも職員の皆さんと仕事・仕事以外の様々なお話をする中で交流を深めることができた。警察職員のワークライフバランスについても知ることができ、これから将来の仕事として考えていくにあたって今回のインターンシップは大変参考になる5日間となった。また、他のインターンシップ生とも意見を交わしながら様々なプログラムを体験し、有意義な時間を過ごすことができた。今回のインターンシップを通して得られた経験と知識は私にとってとても貴重なものであり、今後の大学生活や就職活動に生かしていけるよう努力していきたい。