【2019年参加】 香川大学 法学部 H.Aさん
私は、今まで警察に特に関わることもなく生活をしてきた。今回、香川県警察のインターンシップに参加した理由は、昨年の報告書に護身術体験をしたとあり、興味を持ったからだ。また、家の近くに交番や警察庁舎があるが、日頃何をしているのかと疑問に思ったからだ。
今回のインターンシップで特に印象的だった体験が3つある。
第一に、一日目にあった護身術体験である。教えてくださった方はとても気さくな方だった。1時間弱という短い中で「臆病になれ」という言葉が頭に残った。これは護身術を学んだからといって安心してはいけないという意味である。そして、護身術を使う前にまず大声を出すことが大切という事を何度もおっしゃっていた。護身術については、力いっぱい手首を握っていても、腕の回し方などで簡単にほどけるのが不思議だった。
第二に、鑑識活動体験である。ドラマで犯人を特定するために行われている鑑識の体験をできることが嬉しかった。しかし、実際に行われる鑑識活動とドラマは異なっていることが分かった。例えば、指紋は、ドラマでは、コンピューターにより照合しているが、実際は人の目で確認している。また、対象物をまず目視してから始め、その対象物が缶なのか、紙なのかによって付着させる粉が違って楽しかった。私はとてもはっきり指紋が浮き出てきてやりやすかったが、乾燥している人は大変そうだった。
第三に、人身安全対策での体験である。虐待をしている恐れのある家庭に5人グループになって臨場するという模擬体験である。私はなぜかとても緊張していた。それがグループのリーダーになったからなのか、テレビ局の撮影が来ていたからなのかわからない。まず、家の中に入れてもらうまでが大変で妻役をしていた方の「大丈夫です。」の一点張りでなかなか入れなかった。やっと家の中に入れたと思っても子供はいませんと言われ、どうすれば認めてもらえるのか、必死に考えていた。その時に同じグループの仲間が助けてくれたり、見守ってくださっている担当の方が、途中でアドバイスをしてくれたりしたが、実際には子供の安全を第一に自ら臨機応変に考え、現場に乗り込んで行かなければならず、警察官は本当にすごいと思った。
この模擬体験で自分自身の課題に気付いた。それは、否定されると引いてしまうことだ。模擬体験の時も子供はいませんと言われたときに、つい黙ってしまいその場が沈黙になることがあった。相手を怒らせるまで強気に言わずとも、説得し続けなければならない場面であったと振り返って思った。必要な情報を聞き出すことや、何か話し続けることで分かることもあると、今回の経験を通して分かった。
最後に、今回インターンシップを通して出会った仲間や、職員の方々との出会いは私にとってとても大切なものになった。ほぼ初対面だった9人はインターンシップが終わる頃には一緒に写真を撮ったり、連絡を取り合ったりするようになった。このような繋がりを持つことができたのは、今回のインターンシップで他己紹介をしたり、グループになって何かをしたり一つのものを作るという機会をくださった人事課の方々のお蔭である。
5日間という短い期間であったが、内容が濃く、自分が少し成長できたインターンシップになった。