【2021年参加】 香川大学 経済学部 K.Aさん
まず私が今回のインターンシップに参加した理由を述べます。それは大きく分けて2点です。
1点目は、元々農業に関心があったことからJAについて詳しく知りたいと感じていたためです。関連する企業様にインターンシップという形で関わることで、どのような日々の業務を通して、私たちの生活が支えられているのか学ぶことが出来るのでないかと考えました。
2点目はこれから就職する企業を選ぶ上でのヒントを得るためです。就職について考える中で、業界研究の一環として、実際に金融機関の業務内容を体験したいと以前から感じておりました。自分の興味や性質に合った職業を見つけるヒントとして、5日間という日数の中で業務を体験させていただくことは、自分にとってとても貴重で大きな成長にも繋がるのではないかと考えました。また、社会人としてのマナーや社内の雰囲気作り、気遣いなど多くの学びを得たいと思い、参加に至りました。
今回のインターンシップで様々な部署の業務を見学・体験させていただきました。複数部署を回らせていただいたことや、5日間という日数を設けていただいたおかげで、その部署がどのような角度から組織を支えているのかということや、他部署との関わり方など学ぶことができ、貴会全体に関して以前より理解が深まりました。この研修に参加する中で、特に心に残った学びがありました。それは4日目に融資課の業務に同行している際に伺った、貴会と他金融機関との違いについてのお話です。その中で職員の方が「信連は事業によって収集した収益を、自分の企業の為だけでなく、地域農業者さんらの補助・援助に使用している。つまり経営の目的が地域経済を充実させることにある。だから、口座を作ったり金銭を預けたりといった利用だけで、農家さんの手助けになっているんだよ。」と教えてくださいました。全く予備知識がなく始まったインターンシップでしたが、こうした話を聞き、貴会についての知識を少し得た状態で、職員の方々の業務1つ1つを拝見すると、以前以上に全てのことが地域社会への貢献という大きな目的に繋がっていることを深く実感し感動しました。同じ業務を見ても感じ方が全く変わりました。この知識を得たことは、私にとってとても大きな収穫です。
また、今回の研修の中で最もよくご指導いただいたのが、数字の照合作業です。顧客の方の大切な金銭を扱ったり、莫大な資金を動かしたりといった金融機関だからこそ、失敗した際の損出はとても大きく、会社の経営に響く大きなミスであり、事故です。どの業務に携わるときも、1番その点を主張されていました。1つの数字の見逃しも許されません。だから教えていただいく過程はどれも慎重で、緊張感のある場面が多かったです。事務作業、窓口担当、融資、企画、証券など、担当部署の方々かどうかに関わらず、職員の方々1人1人が重大な責任を毎日担っておられました。
5日目の窓口業務を指導いただいた方には、「大切なお金や個人情報を取り扱うことから、小さなミスが大きなミスに繋がる。だからこそ、小さなことでも1つ1つ丁寧に確認することが大切なのだよ。」という言葉をいただきました。同じ書類を課内で何度もまわし、確認を怠らない姿勢はその気持ちから生まれるものだと感じました。日々の小さな努力が達成し、大きな信用が作り上げられている場を見学させていただいたことは、とても貴重な経験です。
5日間を通して金融機関の多岐にわたる業務内容、社会人としての在り方、自身の課題発見など毎日とても学びが多く、充実していました。そして今回のインターンシップでは、職場で働かれる方々の優しさや温かさがとても身に沁みました。初日に、慣れない環境で動揺を隠せずおどおどしていた私に対して、多くの方々がお声かけ下さいました。また、実習担当部署の有無に関わらず、困っているときは優しくサポートしてくださいました。基本的な挨拶を含め、コミュニケーション力や、周りを気に掛ける姿勢がいかに大切なことなのか、5日間沢山の方々と関わる中で、自身の体験を通して、深く学ぶことが出来ました。この点において、このようなご時世の中、オンラインではなく対面でインターンシップを開催していただいた意義を感じました。また、普段見ることの出来ない業務内容の生の現場や、集荷場・カントリーエレベーター・農家さんへの訪問、見学など貴重な体験も多くさせていただきました。日々の中での過ごし方や感じ方に大きな変化を与える、とても実りの多いインターンシップでした。
最後になりますが、お忙しい時期にも関わらず、また、まん延防止等重点措置の影響を受けて大きく時期が変更になってしまったにも拘らず、臨機応変に対応していただき、インターンシップを受け入れてくださったこと、とても感謝しています。香川県信用農業協同組合連合会の皆様、本当にありがとうございました。