【2020年参加】 香川大学 創造工学部 K.Hさん

私は今回、株式会社様の鍛え上げインターンシップに10日間参加させて頂きました。私がインターンシップに参加した理由は、企業ではどのようにして製品の開発が行われているのか、大学で学ぶ知識はそこでどのように活用できるのかを知るためです。私は大学で、四力や制御工学、プログラミングなどを学んでいます。これらの知識でどんな仕事ができるのか知っておく必要があると考え、参加することを決めました。

実習の内容は、ロータリーエンコーダの代わりに信号を発生させる装置の開発でした。ロータリーエンコーダとは、入力軸の変位をデジタル信号として出力するセンサです。ロータリーエンコーダを用いることなく信号を出力できれば、工場などで制御を行う装置のデバックが容易になります。
信号の出力にはArduino Unoを使用しました。出力される信号の電圧は24Vである必要があったため、電圧を増幅する回路を製作しました。基本的なプログラミングや電子回路については、大学で学んでいましたが、装置の製作を行うにはネットや書籍で調査を行う必要がありました。企業の製品開発において、大学で学んだことだけでは知識が不足していることを痛感しました。しかし、提示された要件をすべて満たした装置を製作できたのは、大学で学んだ基礎知識があったからだと思います。この装置の製作を通じ、大学で学んでいる科目の重要性を改めて認識することができました。

社長に説明して頂いた企業理念で「作りやすいソフトよりも使いやすいソフト」が印象に残っています。仕事で行うプログラミングや機械設計は、趣味とは違い自分以外の誰かのためのものです。そのため、どれだけ困難であっても妥協したり、投げ出したりすることはできません。そして、困難な問題を解決するには、専門分野に深い造詣を持っているだけでは不十分です。他人と協力する必要があります。しかし、自分の人格が未成熟であれば他人と首尾良く連携することはできません。技術力だけでなく人間としての成長を促す取り組みをされていると知りとても驚きました。
今回のインターンシップでは、出来ないこと、分からないことばかりで苦心することが多くありましたが、製品の開発における苦労や達成感を体験することができました。この経験を活かし、今後の勉学や就職活動に取り組んでいきたいと思います。