【2019年参加】 香川大学 農学部 K.Hさん
私は今回、8月19日から23日までの五日間、広野牧場様でインターンシップを体験させてもらった。動物が好きで、畜産にも興味があるという漠然とした理由で参加したが、仕事内容は想像以上に大変であった。特に重労働の多さには驚かされた。
初日の仕事としては主に仔牛の世話(餌、水やり、餌をつくる、授乳、ハッチの掃除)を行った。何もわからないまま、スタッフの方についていくのに精一杯だ。餌や水が入っていたバケツをひたすら洗い続けた。洗った後は授乳にまわる。仔牛が生まれてから何日経っているかによって、餌の種類やミルクをあげる方法も変わってくる。哺乳瓶を使ってミルクをあげる際は、仔牛といえど力が強く、頭突きをしてくるためミルクをあげるのも大変だった。しかし、この時が仔牛との距離も近いため楽しめた部分もあった。哺乳瓶いがいではバケツを用いてミルクをあげた。なかなか飲まない子には、仔牛の口に自分の指を入れ、吸わせた指をミルクの中に入れることで牛に飲ませる。このような方法は牛の生態を知っていてこそできることだと感じられた。ハッチの掃除やおがぐずやりは、想像以上の重労働でとにかく大変であった。その中でもスタッフの方はてきぱきと動いてらしたので、流石だなと感心させられた。2日目、3日目も仔牛の世話をさせてもらったのだが、筋肉痛との闘いだ。身体がなかなかいうことを聞いてくれなかったのがもどかしかったが、作業は少しずつ覚えることが出来たので自分から進んで行動できる部分もあった。
4日目、5日目は搾乳の作業を行った。搾乳は手順が多く、覚えるのが大変である。あたふたとしている間にも次々と搾乳しなければならない牛がやってきて焦ってしまった。乳房に少し汚れがついているだけでも、牛が病気になる可能性がある。丁寧にかつてきぱきとこなすことが求められた。牛によって乳房の付き方も異なり、乳房が遠くにある牛も隣同士が近くにある牛もいて、ミルカーという装置をつけるのも一苦労である。仔牛の世話に比べると重労働は少なかったが、5:00から12:00ごろまでほとんど休憩なしであったので身体的にも精神的にもきつい部分があった。
毎回のミーティングにも参加させてもらった。忙しいなかでもスタッフの方々は牛の状態をチェックし具合の悪い牛の状況を把握して報告していた。話している内容はほとんど分からなかったが、スタッフの方の牛に対する熱い想いが感じられた。
今回のインターンシップを通して、畜産業の大変さを身をもって知ることが出来た。スタッフの方が忙しそうにする中で、自分にできることを探していくのは難しかった。自分の仕事をこなすことに精一杯で、まわりの状況をよく見れていなかったのは残念であったなと思う。また早く終わらせることにこだわることで、一つ一つの作業がおろそかになってしまった部分もあったので反省している。大変な仕事ではあるが、牛はとても可愛らしくやりがいのある仕事だ。スタッフの方々も牛と向き合って仕事をされており、素敵だなと思った。動物が好きだという強い想いと、なによりも根性が必要な仕事であると分かってよかった。