【2013年参加】 香川大学 経済学部 S.Sさん
鍛えあげインターンシップに参加するにあたって、私は働くということに対して少しでも明確なビジョンを持ちたいという気持ちがあった。就職活動を控え、働 きたい気はあるものの、まだ自分のしたいことやなりたい姿が見えておらず、このままではなんとなく流れに任せた就職活動しかできないのではないかと考えて いた。今回のインターンシップで松野不動産を希望したのは、一つの会社で広く様々なことが経験できると思ったからである。
まず、初日 の朝から驚いたことは朝礼の内容である。朝礼と言えば、各部からの諸連絡や今日も一日がんばりましょうという挨拶で終わるのだと思っていたが、経営理念や 抱負を大きな声にだし、時間もかけ体育会系並みに気合を入れていた。学生生活ではこのようなことが無いので、朝に一日のメリハリがつき働くことに意欲が湧 いた。
実際の業務 を間近で見たり、手伝わせていただいたりした中で、率直に思った一番の感想は“面白い”であった。それが何故なのかと考えてみると、自分の中に知識や情報 を詰め込めば詰め込むほど、スキルアップしていく仕事だからではないかと思う。確かにこのように思うのは、どの仕事も同じかもしれないが、不動産は情報が 日々変化し、時代に合った経営をしていくため、仕事に目的を持って追求しやすい。また、他の課とのつながりがあり、会社全体が一つにまとまりチームとなっ ていることも、そう感じられた理由の一つである。
不 動産の仕事と言えばイメージでは、物件を管理して、お客様に紹介した仲介手数料で利益を上げる、という感じであった。おおもとの部分は変わらないが、実際 は思ったよりもお客様と接する機会より、裏の仕事の方が多い。毎日空室に物件確認へ出向き、写真を撮ったり、空室の原因を探ったり、掃除をしたりとどの課 でも約半分の人は、店舗の外で仕事をしていた。
移動中に社員の方とお話をさせていただいたが、ずっと店舗にいるのも、ずっと外にいるのもしんどいからちょうどよく仕事が出来る、ひとりで行動することが多いのでメリハリをつけなければならないが、その分効率よく動ける等とおっしゃっていた。
そして不動産というのは、地域に密着しているというのも大きな特徴である。地域づくりに興味がある私にとって、この業界でも地域に関わっていけることがわかったことは大きな収穫であり、また不動産では大学で学んだことを多方面で生かせるところも魅力である。
働くという ことに対しとても固く考えていたが、もう少しラフに考えてみてもいいのかもしれない。中途採用で入社した方の中には、もとは全く関係のないところで働いて いた方も多かった。一度きりの人生ではあるが、思わぬ展開をすることもあるだろう。今は興味のあることに近い職業に目を向けていきたい。どの会社に就くか より、自分はどんな力や魅力があるのか、またそれはどの場で発揮できるのかということを探っていかなければならないと思う。これから控えた就職活動に向 け、インターンシップの中で学んだことやいただいた言葉を大切にし、将来の選択に役立てていかなければならない。明確なビジョンはまだ見いだせてはいない が、見つけるための大きな第一歩になったのではないかと思う。