【2017年参加】 香川大学 法学部 O.Hさん
(健康福祉総務課)
私は9月7日から土日を除く13日までの5日間、高松市役所健康福祉総務課にてインターンシップに参加させていただいた。私が高松市役所のインターンシップに参加したいと思った理由は2つある。1つ目は、実際に祖父母が支援を受けたことがあることにより、災害時における市の対策要綱や備蓄物資などの管理・実施状況に関心を持ったことである。2つ目は、災害に関する政策に限らず、日本が直面している少子高齢社会において、福祉面などにおいてどのような政策が行われているのか、市役所全体の作業の流れを知り実際に体験することにより、将来自らが志望する市役所について、知見を深め、目標をより明確なものにできると考えたからである。
初日はとても緊張した。庁内案内から課の説明や仕事の内容についてとても詳しく説明していただき高松市役所が多くの課と相互に連携しあっていることを知ることができた。データの入力などの事務作業を行わせていただいて、健康福祉総務課の仕事を実際に体験することができた。微力ながらも人の役に立つ仕事を行うことができ、大きな目標への第一歩が歩めたような気がして、とても嬉しく思った。
2日目は、コミュニティセンターを訪問した。特に栗林校区コミュニティ協議会の訪問では、会長様に取り組みや抱えている問題についてお話を聞かせていただいた。地域と市役所のつながりの強さに驚かされると共に、現在の公務を取り巻く課題の多くは地域との「協働」が解決策になっていることを知ることができた。「市役所は市民と密接なものである」といわれる理由と必要性について、初めて正しく認識できた1日であった。
3日目は、データ入力の事務を主に行い、他中核市の制度調べも行った。各市の政策の方針や基準を調べることでその地域の特色や、要配慮者に対する考え方の違いなどを知ることができてとても有意義であった。また、このように自分の担当する地域のみにとらわれることなく、他の制度と比較して省みる姿勢に、尽きることのない努力と貢献を感じ、市役所に求められる人物像についても理解することができたような気がする。
そして何より、このインターンシップにおいて最も有意義だったと思うのが上枝局次長との面談である。大変気にかけて下さりお忙しい中、疑問に思うことや、わからないことについて質問する時間をつくってくださった。他にも、管理職ならではのお話や、少子高齢社会が進んでいくこれからを担うことの厳しさや、その覚悟を問われたりもして、より一層やりがいを感じさせていただくと共に、モチベーションの向上にもなった。職場をまとめ、議会についての対応を行う上枝局次長の仕事を実際に知り、見ることができてとても勉強になった。
4日目は、実際に災害時緊急物資を管理する現場に立ち会わせていただいた。自分は具体的にその備蓄品の整理並びに、一目で管理物の内容と場所が分かるように表を作成した。保管場所は各地域のコミュニティセンターが主であるが、災害が起こった際に備えて、できる限り早く備蓄品の提供が可能になるように分散型備蓄を目指しているなど、日々改善を目指して推進している姿に憧れた。
最終日は、事務作業の他に、これまでに学んだことを生かして防災政策にたいするクロスSWOT分析を行った。外部環境(高松市を取り巻く状況)と内部環境(高松市の体制)の二つの立場から肯定的影響と否定的影響について列挙し、各項目と対応させた「強み」と「弱み」についての対策についてまとめた。それぞれの視点から一つの課題について分析することで、今までに学んだことの再確認並びに、どう解決するかなどの知識の活用ができた。
この5日間のインターンシップでは高松市役所健康福祉総務課の具体的な業務内容を知ることができ、市の福祉政策について、より一層興味を持った。また、実際に足を運び、現場を見たり、お話を聞かせて頂いたりと、インターンシップの内容だけにとどまらず、非常に貴重な体験をさせていただいた。上枝局次長からこれからの健康福祉総務課に求められる姿勢や変わりゆく市役所の体制についてお話していただいたことにより、この場で働くことの使命感を痛感し、自分が携わった仕事が、大きな目標を達成するための過程であると考えると、とても誇らしくなった。自らに課せられる仕事と責任を達成し、要望に応えていくことがこれほどまでに楽しいものとは思わなかった。1つ1つの仕事の重要さと大変さを実感することができて本当に貴重な5日間であった。微力ながらも人の役に立つ仕事ができたという喜びを忘れずに、将来も同じ姿勢で社会に貢献していきたいと思う。